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エビフライ
もうすぐ、「This is us」が終わる。
This is usは、この数ヶ月間私を支えてくれていた海外ドラマで、Disney+で一気見ができる。
そう、一気見ができるのである。
つまり、このドラマはすでに完結している。
毎話だいたい44分で、18話×season6に及ぶこのドラマを見始めたのが、確か去年の冬あたり。
毎日毎日英語の勉強に取りつかれ、まともな息抜きの仕方も忘れた私にとって、このドラマをリスニングの為だと言い聞かせて見ることが、唯一自分に許すことができた娯楽の時間だった。
1日1話ずつ、夕食の時間にこのドラマを見ることが唯一の楽しみだった。
とにかく脚本がエグいい。 エグ、いい。
もうすっかり私はピアソン家の一員として、40年は生きた気になっている。
これは見ている人にしか分からない話題だろうが、わたしはベス推しである。
彼女は頭もよく、自立していて、すごく強い女性。でもストレスが溜まるとお菓子を爆食いして、ワインをがぶ飲みして、そんな自分のことも、不安障害を抱える夫のことも、思春期真っ盛りの3人の娘も心から愛している。
かっこよすぎ。こんな女性に、妻に、母になりたいと心から思う。あと毒舌なのがまたいい。
そんなthis is usが、私の中で先週、season6の17話を迎えた。
あと1話でthis is usは終わる。(私の中で)
終わる。(私の中で)
自分が物凄く辛かった時、ピアソン家の物語に逃げ込んだ。とにかく聞き取れるようになりたくて、第1話は30回ほど見た。台詞もほぼ言えるようになった。教材と向き合っているよりよっぽど楽しかった。
あと1話見てしまったら、ひとつ自分の実家が無くなってしまう感覚にすらなっていて、17話を見終わってから1週間、Disney+を開けていない。完全にロス。
だけど、もう終わるものは終わるんだから、早く見たほうがいいと思う。笑
知ってる。
わたしは好きな物を最後にとっておく癖がある。
食事を終える時、一番好きな味で、香りで、口の中を満たしたいので、好きなものは最後にとっておく。実に一人っ子らしい癖。
だけど毎回、私に選抜された好物たちが「早く食べて」と微笑みかけてくるお皿を目の前に、思う。
"もうお腹いっぱいかも。"
大好きなエビフライを、お腹が空いていて1番美味しく感じる最初のタイミングで食べるより、お腹がいっぱいになってきて、箸が重くなったタイミングで食べてしまう。
で、毎回後悔する。
次こそは序盤に食べよう。そう思っても、また同じことを繰り返す。
記憶は反復しないと無くなっていく。
毎日英単語で思い知っている。
this is usの17話の記憶が、これまでの6season分の記憶が、日に日に薄くなっている。
絶対早く見たほうがいい。笑
まだピアソン家の温もりが残っていて、これまでの鮮やかな感動を覚えているうちに、私もちゃんと、この物語を終わらせよう。
とんでもなく寂しいけれど、明日には18話を見ることにする。
あと、エビフライは最初に食べることにする。