ハートをおくったユーザー

ハートをおくったユーザーはいません

    輪島市ボランティア記録

    IWATA family’s

    2024/04/26 21:41

    フォロー

     

    2024年4月26日

    石川県で募集しているボランティアに志願して、輪島市に行ってきました。

    1月1日に発生した令和6年能登半島地震から早3ヶ月強。発生当時からとても心配で、絶対に自分の足で訪れようと決めていました。

     

    今回は、「ボランティアに行ってきたよ。」と言うご報告だけでなく、ボランティアに興味がある方や、これから行きたいと思っている方に向けて、少しでも参考になるように、私が応募して実際に現地に行くまでの流れや、私が参加したボランティアの1日の出来事を細かく記していこうと思います。

     

    まず、「ボランティア行きたいな。でもどうやったら行けるんだろう?まだ交通が整理されていない地域もあるだろうし、個人で押しかけて迷惑になったら嫌だな。」と思ったことが始まりでした。

    東日本大震災のときも、全国各地からたくさんのボランティアさんが助けてくれた。

    でも、その人たちはどこかの団体様なのか、個人なのか?よく分かってなかった。

    個人でボランティアに参加するのは初めてだったので、まずはきちんとしたガイドラインがある、県の募集に応募してみようと思いました。

    そして、こちらのサイトから登録を行い、登録したメールアドレス又は電話番号に連絡が来るのを待ちました。

     

    石川県ボランティア参加登録はこちら↓

    https://prefvc-ishikawa.jimdofree.com

     

    ちなみに、4月1日から新年度となりサイトが更新されたようなので、もし1〜3月の段階でとっくに登録してるよ!と言う方は今一度有効になっているか確認した方がいいかもです!(私は能登半島地震発生直後にすぐ登録してしまってたので、4月にやり直しました)

     

    ここに登録を完了すると、ボランティア募集のメールが届きます。そこから自分が行けそうな日にちを選択して、フォームに入力し送信する形です。

    メールでは、募集ボランティアの詳細と共に、「明日の18時から受付を開始します」みたいに受付開始時間を書いてくれるんだけど、当日仕事で1時間遅れでフォーム入力しにいったら、100枠近くあった募集がほとんど埋まってたので、受付開始時間に極力待機できてると確実だよ!

     

    でも私は無事、行きたかった輪島市のボランティアに参加することができました!

    参加が決まると、当日の集合場所や持ち物と言った具体的な詳細がまたメールで送られてきます。

    朝はかなり早い集合なので、遠方の方は前泊をおすすめします!ちなみに、車で行きたい方は事前にボランティア参加の旨申請すると、高速料金が無料になる制度があるみたいなので、もしご希望の方は調べてみてね!

     

    それから出発前に必ずやらなければならない大切なことの一つが、「ボランティア活動保険」に加入すること!ここからできるよ!

    https://www.saigaivc.com/insurance/

    窓口でもいいですが、webからの申し込みもできるので簡単!忘れずに保険に入るようにしましょう!

     

     

    さて、長い前置きになりましたが、いよいよボランティア当日!

    初めてだったので緊張だったし、現地で絶対迷惑にならないようにと、持ち物は完璧にしていきました!その中でも、持ってきて良かった!と思ったのは、

    ・防塵マスク(倒壊した家屋の清掃の際に必須)

    ・ゴーグル(上に同じ)

    ・防刃の軍手(荷物や電化製品の運び出しに必須)

    ・昼食、非常食(現地での食料の調達は不可と思っておいた方が良い。輪島のたすけあいセンターにはスーパーが営業していたが、その日の活動内容によっては購入が難しいため)

    ・予備のゴミ袋、ポリ袋(個人やグループのゴミは絶対出るので必須。被災地にゴミは置いて帰らない)

     

    これらをリュックに詰め込んで、いざ出発!

    県のボランティアは、金沢駅までバスの送迎がありました。輪島市まではだいたい片道2時間半。金沢駅周辺はとても綺麗だったため、輪島市内に入った途端、目に飛び込んできた被災地の現状に、胸が締め付けられました。

    ボランティア中は基本的に写真撮影は禁止です。観光に来たわけではないし、被災者の方々のプライバシーを守るためです。なので、撮ってきた写真は少ないですが、行き帰りの車内の中から撮影したものを少しだけ掲載します。

    ※倒壊した建物や街並みが写っています。

     

     

    人もまばらで、何かを撤去するであろうトラックばかりが行きかっていました。

    仮設住宅もちらほら。現在入居希望があるのが6,500世帯ほどらしく、今はまだ2,000世帯ほどしか出来上がっていないそうです。

     

    輪島市のスーパーや生活用品店が立ち並ぶ大きな駐車場に着きました。ここを拠点に、輪島市のたすけあいセンターがたくさんのボランティアたちをバックアップしています。

     

    受付で名札を書き、5〜6名ずつグループに分かれます。その日1日のボランティア活動は、この時決まったグループで行います。

    私はたまたま、男性のみのグループに配属されたので、少し特殊な案件を受け持ちました。輪島市の三井と言う地区で、被災者の方のお家を三軒周り、お家の中の清掃や家具の運び出しを行いました。基本的には担当する建物は一つみたいですが、私たちは時間内に三軒周らなければならなかったので、かなりスピード感とチームワークが求められました。

    張り切って向かっていると、一本道の先にダンプカーが………

    土砂崩れで塞がってしまった道の樹木の取り除き作業をしてくださってました。

    ですがただでさえ狭い一本道、みんなで後ろを確認しながら、バックで来た道を戻ります…

     

    気を取り直して、違う道から少し遠回り。

    自然豊かな畑を抜けて山道に入ります。ジブリのような綺麗な森を抜けようと進んで行くと、、、

    なんと道が真っ二つに割れていました…

    輪島市は最高震度7を観測した地域です。まだまだ危ない道がたくさん。またまたバックで引き返します。

     

    三軒のうちの一軒目に辿り着けない!?

    こんなハプニングも、ボランティア活動ならではなのだなと経験になりました。

    仕方ないので一番細い砂利道を何とか強行突破!ようやく一軒目のお家へ辿り着きました。

    一軒目のお家のニーズは、"屋内の土の除去"。

    土壁で出来た立派な一軒家でした。

    みんなで必死に土や砂をかき集め、最後には綺麗な床が見えました。この時に、防塵マスクとゴーグル、軍手は本当に持っててよかったと思います。かなり砂埃や虫が沢山いたので、私は市販のマスクと二枚重ねにしてました。ゴーグルも大活躍でした。

     

    一休みしていると、ご主人が手作りのシチューを振る舞ってくれました。

    輪島市はまだ水も出ないお家がほとんどです。

    食料だって貴重なはず。それでも、「ご苦労さんね。」と、温かいシチューを振る舞ってくださいました。そんな、我々はいいんですよ、と言いつつも、ご厚意は素直に受け取るのも被災地では大切なこと。助け合い、支え合いですから。

    美味しくいただきました。

     

    愛情シチューでフルパワーチャージ、13:30頃に二軒目へ移動。

    二軒目のお家のニーズは、"2階のタンスの運び出し+裏庭の土砂の撤去"

    力仕事は男性陣にお任せして、私はお外で大きな崖の塊を一生懸命崩してました。

    土砂と言っても、岩ではなくて土の塊なので、クワやシャベルで衝撃を与えると意外と簡単に崩れるんです。生活水の用水路が確保できれば良いとのことで、用水路を思い切り塞いでいた大きな土塊をみんなで壊しました。

    が、男性5名で喰らいついても、ビクともしない…

    結果的に、専門の道具(ドリルなど)を用いないと難しいと言う判断になり、"ボランティア支援継続"と言う形で撤収となりました。

    その日中に住居者の方のニーズが満たされなかった場合は、「継続」と言う形で、また次の機会にボランティアがお邪魔します。

    用水路、通るといいなあ。あとは頼みました。

     

    さて、最後のお宅のニーズは、"災害ゴミの運び出し"。

    地震で使えなくなってしまった家具家電を全部外へ運び出します。

    70〜80代のご主人がお一人で作業されていました。

     

    今までは自分で出来たんだけど、腰の骨を折ってしまってからどうもかなわん。来てくれてありがとうね。どこから来たの?

     

    とご主人。

     

    東京から来ましたが、出身は宮城県です。

     

    と伝えると、「それはそれは…」と目を潤ませるご主人。

     

    13年前のことを、ふと思い出しました。

    "わざわざ来てくれてありがとう"

    訪ねた先で必ず言われた言葉。

    とんでもない。私たちが来たくて来たんです。

    会いたくて来たんです。

    自分に何ができるかなんて分からないけど、私は絶対会いに行くんだ。13年間の被災地訪問で心に決めたことです。

     

    ボランティアは強制ではなく、有志です。

    私と同じような気持ちの方が集まっているからか、一日中かなりの重労働でしたが、みんな気持ちよく、一生懸命作業して、心地よい疲労感です。

     

    今日のことを忘れないように、今、東京への帰りの新幹線の中でこれを書いています。

     

    来てよかった。また来ます。

    石川県の皆さん、輪島市の皆さん、世界中に頼ってください。日本中に甘えてください。皆さんを喜んで手助けしたい人たちが日本には沢山います。復興までの道のりは長いかもしれませんが、私の故郷、宮城県と同じように、きっと美しい街を取り戻せます。10年後の輪島市は、自然豊かで活気溢れる街になっていることでしょう。

    いつまでも応援しています。

    またボランティアに行くことがあると思いますが、SNSなどで事細かに報告をするのはこれを最後にしようと思います。

     

    最後まで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

    もし良ければ、一度ボランティアに行ってみてください。

    ページを報告する

    コピーしました

    有料会員になるとオーナーが配信している有料会員限定のコンテンツを閲覧できるようになります。

    IWATA family’s ¥360 / 月

    会員登録する

    コピーしました